人材を集めるためのブランディング

2023.08.31

/ コラム

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Index
|1.ブランディングとは外部だけに向けて作るものではない
|2.宿泊業界の大きな課題
|3.雇用側が意識・実行することで得られるもの
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1.ブランディングとは外部だけに向けて作るものではない
ブランディングは、顧客に対する企業や商品の価値を高めるマーケティング手法のひとつですが
すべてが顧客に向けたアピールというわけではありません。
大衆が想像する一般的な『コーポレート(企業)ブランディング』、
つまりホテル・旅館で言えばロゴ・空間デザイン・サイン計画・インフォメーションなどは
その1つ前の段階「エンプロイヤーブランディング」「カスタマーブランディング」という
大きな2つの枠が重なるところの一部で、どちらにも共通する要素ということになります。

ちなみにエンプロイヤーは経営側を、カスタマーは消費者側に向けたブランディングを指し、
どちらも魅力的な施設の土壌作りには欠かせない要素となっています。
今回は前者の、経営側に向けたブランディングの重要性についてお話します。

エンプロイヤー(Employer)とは雇用者・雇用主で、従業員を意味するエンプロイ(Employee)の対義語にあたり、
具体的には
『働く場としての魅力を高め、外部に発信し、魅力的な職場環境であると外部から認知してもらうこと』
となります。
それを高めることは今や世界的標準で企業の課題となっており、とある企業の調査によると
就職志望者の視点ではコーポレートブランディング<エンプロイヤーブランディング
と、後者がより重要視される傾向にあります。
そもそも職場環境が魅力的でなければ仕事は続かないため、当然の結果とも言えます。
長い間務める人材が増えれば増えるほど施設のサービスレベルが安定しやすくなるため、
空いたリソースで顧客に向けたブランディングに取り掛かりやすくなるのも利点です。
2.宿泊業界の大きな課題
日本の宿泊業界では、各企業が成長を図る上で欠かせない従業員の熱意の低迷が長年の課題となっています。
調査元や年によって差はあるものの、いつも他業種と比べて宿泊業・飲食サービス業の離職率はダントツ1位で高く、
2位の生活関連業サービス・娯楽業と10%以上の差がついている場合も少なくありません。
改善するためには
・業務効率を上げて賃金・休みを増やす
・インセンティブをつける
等色々ありますが、予約サービスやスマートチェックイン、勤怠管理システムなどITツールを活用して
人手不足をデジタルで解消する
のもひとつの手です。
(具体的な解決方法については、経営マネジメントのコラムやオンラインセミナーをご覧ください)


3.雇用側が意識・実行することで得られるもの
就職希望者・従業員に向けたブランディングは魅力的な職場環境を作り上げるだけでなく、
外部に積極的に発信することで企業、ひいては施設のイメージアップにも繋がります。

ただ、うわべだけを取り繕ってもギャップに落胆した従業員の熱意の低下に直結し、
根拠を提示できないために社内外からの信頼を低下させてしまう=ブランディング失敗となるでしょう。
特に今は採用候補者や従業員の口コミで一瞬にして情報が拡散される時代のため、
見た目だけを整えず慎重に、そして本質的に切り込んでいくことが重要です。

外部、内部ともにバランスを取りながらブランディングを行っていくことで、
質の高い意欲的な人材が集まり、やがて必然的に施設のサービスレベルの向上へ繋がっていきます。
経営者の皆様は、一度「働く場」としてのブランド力にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

弊社ではグループ会社のPCと密に連携を取り、施設全体のブランドデザインから商品デザイン、
開業・OTAサポート、具体的な職場環境の改善案・人材の確保まで
宿泊業に関わるあらゆるブランディングをサポートすることが可能です。
お困りの際は是非弊社へお声かけください。

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