ホテルのブランドロゴデザインでもっとも意識すべき点

2022.08.26

/ お知らせ

今回は、ホテル・旅館・観光業界において必要不可欠な『ブランドロゴ』についてお話します。

SNSの普及により、世界中の誰もが情報発信することが容易になった近年、
少しずつブランディングの重要性が認識されるようになりました。
なかでも、最もブランドを象徴するものは何?と聞かれると、大半の人が「ロゴ」と答えると思います。
そのくらいロゴとブランドは近い存在です。
ブランドロゴはただ何となく作れば良いというものではなく、明確なコンセプトのもと、企業の想いを形にした
いわば「ブランドの顔」とも言うべき存在なのです。

ブランドロゴのデザイン・リデザインを考えている方は、是非ご覧ください。
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Index
|1.ロゴで一番意識すべきことは何か?
|2.なぜロゴに持久力を持たせるのか?
|3.ロゴを作ったあとは

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では、ブランドのロゴを作るにあたって最も意識すべきことは何か?

これは人によって答えが分かれるかと思いますが、
プライムブランディングデザインでは「持久力」だと考えています。
Apple、Google、Mobilなど、世界的に成功しているブランドのロゴを見てみると
基本的な形は昔からずっと変わりません。これが持久力です。
STARBACKS COFFEE、コカ・コーラ、ナイキ等も、時代に合わせて少しずつ調整されてはいるものの
コーポレートカラーやモチーフを変えたりといった大胆なリデザインは行われていません。

これらの長年愛され続けてきたロゴに共通するのが「シンプルさ」です。
シンプルなロゴは普遍的ではあるものの、時代のトレンドに左右されないため
逆にどんな時代になっても使い続けられるという利点があります。
Mobilやナショナル・ジオグラフィック、NBCなど、世界的大企業のロゴを60年に渡ってデザインし続ける
伝説的グラフィックデザイナーが在籍するデザイン事務所も
「ロゴにトレンドなどない。シンプルに」 
(引用元:HEAPS 「ロゴにトレンドなど無い」世界的企業の“顔”を60年つくり続けるデザイン事務所が知る〈ロゴの髄〉) 
と語っています。
では、なぜブランドロゴは極力シンプルにして持久力を持たせる必要があるのか?
一言で言い表すと「リブランディングには大幅なリスクが伴う」からです。

例えば、ユニクロのロゴ。こちらは2006年に一度、大幅にデザインが変更されました。
初期のロゴはえんじ色で今ほどスリムではなく、ブランドのイメージは「安いけど格好いいものではない」。
そのため海外への出店に伴い、これまでの印象を払拭するため、有名アートディレクター監修のもとブランド全体のイメージが見直されました。
すっきりとスタイリッシュに生まれ変わったユニクロは大成功をおさめ、今では日本を代表するファストファッションの代名詞になっています。
こうしたリブランディングには、ロゴデザインひとつ変更するだけで商品・ビジネスツール・CM・Web等すべての変更がついて回るため膨大な費用と労力が必要です。
また、それらを変更したとしても、消費者が抱えるイメージを覆すには何年から何十年という時間が必要になります。成功する保証もありません。
その時代のトレンドだけに乗ったロゴは、時代の変遷に合わせていずれ変更を迫られることになります。
体力のある大企業ならいずれ立て直すことも可能かもしれませんが、現実的に考えてそこまで耐えられる企業がどれほどあるかは不明です。

だからこそ極力リブランディングをしなくても良いように、ブランドのロゴは
「時代への持久力を意識したシンプルなもの」が最適解となります。

ブランドは長い期間をかけて成長し、やがて世間に認知されていきます。
短距離走のように短い期間の圧倒的1位を狙うのではなく、
マラソンのように長い期間を走り続けられる「スタミナ(持久力)」を養うことが何よりも重要なのです。
ロゴは、当然作っただけで終わりではありません。
そこからWebサイト・SNS、パンフレット・アメニティ・空間デザイン等、ユーザーがブランドと触れるあらゆるタッチポイントに落とし込んでいく作業が必要です。
デザインを通じてアウトプットされることにより、やがてブランドの顔として認知され、世間へと浸透していきます。

そこで必要となってくるのが、ブランドの方向性を決める「ブランディング」です。

日本企業は海外に比べると、まだまだブランディング意識の根付きが弱いように感じます。
恐らくそれはどの業界にも当てはまり、ホテル・旅館・観光でも同じことが言えるのではないでしょうか。
現代では既に職人・マネジメントする人間・量産する機械さえ揃えば、テンプレート化して量産することが可能なため
似たようなサービスがどんどん世の中にあふれています。
だからこそ外資系ホテルは「そこでしかできない特別な宿泊体験」を売りに、確立されたサービスと圧倒的なブランド力で世界中で顧客を獲得し続けています。
今後押し寄せるAI化の世の中で生き残るためには、日系施設も外資系に倣って
自社サービスの強みをより特化させるブランディングが必要不可欠だと考えます。
今まであまりブランディングに意識を置いたことがなかった施設様や、今後リブランディングをお考えの施設様は
是非お気軽にプライムブランディングデザインへご相談ください。
貴施設の強みの発掘と、売れるブランディングのお手伝いをさせていただきます。